私は、愛玩動物飼養管理士一級の資格を持っています。
今回は、愛玩動物飼養管理士(英語名:Pet Care Adviser 略称PCA)という資格についてご紹介したいと思います。
愛玩動物飼養管理士という資格は、公益社団法人日本愛玩動物協会(監督官庁:内閣府)によって認定される民間資格で、「動物の愛護及び管理に関する法律」の趣旨に基づき、愛玩動物(ペット)の愛護及び適正飼養管理の普及啓発活動などを行うために必要な知識・技能を、協会の通信教育により体系的に修め、所定の試験に合格し、協会より認定登録された者で、愛玩動物(ペット)の習性や正しい飼い方、動物関係法令(動物愛護管理法、ペットフード安全法等)、動物愛護の精神などを、多くの人に広めるペットのスペシャリスト――――それぞれの愛玩動物(ペット)の習性、飼養等についての正しい知識を持ち、それを広く意識啓発していくことができる人ですよ、と、公益社団法人日本愛玩動物協会が認定するものです。
「動物の愛護及び管理に関する法律」が対象とする動物は、家庭動物、展示動物、産業動物(畜産動物)、実験動物等の人の飼養に係る動物で、両生類、魚類、野生動物は対象となりません。
野生動物は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」により保護されています。
この資格は何に有利かというと、独立してペット等動物を扱う仕事をする場合(ペットサロンの経営等)は都道府県への届出が必要ですが、その認定要件として、各事業所ごとに動物取扱責任者を1名以上配置することが義務付けられています。
この動物取扱責任者の要件は、「動物の愛護及び管理に関する法律施行規則」に、次の3つのうちいずれかに該当していることが必要と定められています。
(イ)営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに別表下欄に定める種別に係る半年間以上の実務経験があること。
(ロ)営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術について一年間以上教育する学校その他の教育機関を卒業していること。
(ハ)公平性及び専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術を習得していることの証明を得ていること。
愛玩動物飼養管理士は、(ハ)の要件に該当しており、動物関係の職務経験が無く、また動物関係の学校を卒業していなくても、この資格を持っているだけで動物取扱責任者となることができます。
公益社団法人日本愛玩動物協会は、国や都道府県、他の動物愛護団体とも協力をしながら様々な活動を行っており、また、各都道府県に支所を設置し多岐にわたる事業を全国展開していることから、行政からの信頼が高く、よってそこが認定する愛玩動物飼養管理士の活躍の幅も自然と広がります。
と、動物関係の仕事をしている方や将来動物関係の仕事がしたい方にはとても有益な資格ですが、そうでない方にはどうなのでしょう?
この協会は各都道府県に支所を設置しており、愛玩動物飼養管理士の資格を取得すると、自分の住む都道府県支所に登録をすることができます(強制ではありません)。そして、そこが行う動物愛護イベント等に参加し、動物愛護に関する活動を行うことができます。
また、何よりこの資格取得のための勉強は、かなり有益なものです。
人が愛玩動物と暮らすようになった歴史から、動物愛護の歴史、動物愛護に関する法律、動物の体のこと、それぞれの動物の習性、飼養方法等、広く詳しく勉強することができます。動物が好きな人や動物と一緒に暮らす人(そうでない人も)にとっては、日々の生活にかなり役立つ知識です。
資格取得は、そんなに難しいものではありません。
基本通信教育です。ただし、スクーリングと資格試験受験については会場へ行く必要があります。
そして、一級資格の取得のためには、二級資格を保有している必要があります。
私はこの資格を取得し、生活が劇的に変わった――――ということはありません。
最初は支所に所属していましたが、イベントと仕事が重なり支所活動に参加することができず、それが申し訳なく思い、今は所属していません。(ただ、この資格を持っていればいつでも登録は可能です。)
ただ、私はこの資格を取得して良かったと思っています。
この資格を取得するための勉強はとても有意義でしたし、テキストはよくまとめられておりわかりやすく、今でも参考にしています。
動物関係の資格取得を考えておられる方、動物について勉強してみたい方、動物愛護に関心のある方、
この記事が少しでも参考となれば幸いです。